4 「めっきの工法・設備」の章

  1. 01 バレルめっき

5 「めっきに必要な処理」の章

  1. 01 綺麗にめっきをするには?
目次

7「めっきの製品適用事例」の章 なぜAIでTSV/TGVが必要になるのか?-インターポーザ編-

前項ではAIにTSVが必要な理由をHBMに絞って紹介しました。今回は、インターポーザについてご紹介します。
 AIは、GPUとHBM間で膨大なデータをやり取りする必要がありますが、従来のプリント基板(PCB)では、・配線幅が太い・配線距離が長い・信号損失が大きいため、AIの帯域を実現できません。そこで登場するのがインターポーザです。

インターポーザの役割

 AI向け半導体におけるインターポーザの役割は、「GPUとHBMを接続する中継基板」です。GPUにもHBMにも1000以上の信号端子があると言われていますが、これを接続できるのがインターポーザです。
 インターポーザのおかげでGPUとHBMが高密度で接続できるので、遅延低減や消費電力の低減など大きなメリットが得られます。

インターポーザのイメージ図
インターポーザのイメージ図

インターポーザの種類

インターポーザには基板の種類によって、 「シリコン」「ガラス」 「樹脂」の3つに分けられます。それぞれの特徴は表の通りです。

Siインターポーザは「微細配線性能」、ガラスインターポーザは「大型化と電気特性」、RDLインターポーザは「薄型化・大面積化・コスト」の面でそれぞれ特徴があります。AI半導体ではGPUやHBMなどのチップ間で膨大なデータを高速に伝送する必要があるため、用途や要求性能に応じたインターポーザ技術の選択が重要になります。Siインターポーザは、シリコン基板上に微細な再配線層(RDL)を形成し、必要に応じてTSV(Through Silicon Via)で表裏を接続する方式です。  半導体前工程に近い微細加工技術を利用できるため、微細な配線を高密度に形成できることが大きな特徴です。GPUやAIアクセラレータとHBMのように、多数のI/Oを短距離で接続する用途に適しており、AI/HPC向け2.5Dパッケージで実用化されています。  一方、シリコンウェハを使用するため、インターポーザ面積が大きくなるほど製造コストや歩留まり、ウェハサイズ・レチクルサイズに関係する製造上の制約が問題になりやすい点があります。ガラスインターポーザは、シリコンの代わりにガラスを中間基板として使用し、TGV(Through Glass Via)によって表裏を接続する方式です。  ガラスは絶縁体であるため、Si-TSVのように導体と基板を電気的に分離するための絶縁ライナーを必須としない点が特徴です。また、材料設計によって熱膨張係数を調整でき、大型パネルへの展開、高い平坦性、低誘電損失などの利点が期待されています。  そのため、AIパッケージの大型化やチップレット数の増加に対応する次世代インターポーザ候補として研究・開発されています。  ただし、TGV加工、ガラスへの密着性、Cu充填、RDL形成、大型基板のハンドリングなどには技術課題があります。RDLインターポーザは、Siやガラスの厚いインターポーザ基板を主体とするのではなく、絶縁材料とCu再配線層を多層化してチップ間を接続する方式です。  代表的には有機絶縁材料上に、  絶縁層 → Cu配線 → 絶縁層 → Cu配線  という構造を繰り返して、高密度な再配線層を形成します。  SiインターポーザのようなTSVを省略できる構成があり、薄型化や大面積化、コスト低減の可能性があります。一方、配線寸法、ビア寸法、反り、絶縁材料の物性などによって、実現できる配線密度やパッケージサイズが制約されます。  なお、「RDLインターポーザ」という名称が指す構造はメーカーや文献によって異なります。RDL=有機インターポーザと一律に定義するのは正確ではありません。 RDL自体はSiインターポーザやガラスインターポーザにも形成されます。RDLインターポーザは、Siやガラスの厚いインターポーザ基板を主体とするのではなく、絶縁材料とCu再配線層を多層化してチップ間を接続する方式です。  代表的には有機絶縁材料上に、  絶縁層 → Cu配線 → 絶縁層 → Cu配線  という構造を繰り返して、高密度な再配線層を形成します。  SiインターポーザのようなTSVを省略できる構成があり、薄型化や大面積化、コスト低減の可能性があります。一方、配線寸法、ビア寸法、反り、絶縁材料の物性などによって、実現できる配線密度やパッケージサイズが制約されます。  なお、「RDLインターポーザ」という名称が指す構造はメーカーや文献によって異なります。RDL=有機インターポーザと一律に定義するのは正確ではありません。 RDL自体はSiインターポーザやガラスインターポーザにも形成されます。
各種インターポーザの比較表

なぜガラスインターポーザが注目されているのか?

AI向けパッケージは年々大型化していますが、シリコンインターポーザは大面積化にコストや歩留まりの課題があります。

一方、ガラスインターポーザは、
・大型化しやすい
・高平坦性
・低熱膨張
・低コスト

このような特長から、次世代AIパッケージ向け材料として期待されています。このため、関連メーカーが研究・開発を進めています。

シリコンとガラスの比較
シリコンとガラスの比較

インターポーザへのめっき

インターポーザーの貫通電極形成において、めっきによる金属充填は、導電ペーストを用いた充填と比較して、電気抵抗を低く抑えやすく、信号伝送時の損失や発熱を低減できるメリットがあります。
また、めっきによって連続した金属構造を形成できるため、金属粒子同士の接触状態に依存しない安定した導電経路が得られ、電気的な接続信頼性の向上も期待できます。
さらに、微細な貫通穴への充填や高密度な電極形成にも適しており、高速・大容量のデータ通信が求められる次世代半導体パッケージにおいて、重要な役割を担う技術として期待されています。

清川メッキのTSV/TGVめっき

一般的に、ビア径に対して深さが大きくなる(高アスペクト比になる)ほど、めっきによる金属充填の難易度は高くなりますが、清川メッキ工業では、このような深いビアへのめっきにも対応しています。
また、ガラス基板の貫通電極(TGV)へのめっきにも対応しており、小片から300mm角までの幅広い基板サイズで加工を行っています。
TSV/TGVめっきに関する技術的なご相談や試作のご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。


※下記の画像はそれぞれ別の基板です。

TGVの断面
300mm基板へのめっき事例