序章の「めっきの工法・設備」でも紹介しましたが、小さなもの(電子部品など)を大量に処理できるのが、バレルめっきです。バレルが回転しても大量の製品が常に陰極(めっきが付く側)になっていることで、製品一つ一つに連続してめっきすることができます。
製品の全面にめっきをする場合は比較的容易ですが、弊社で取り扱っている電子部品は主に製品の両端が電極となっており、その部分にしかめっきをつけてはいけません。このような電子部品を単にバレルに入れてめっきしても通電しない製品が出てきてしまいます。そこで使用するのが、通電用ダミーと言われる金属球です。この金属球を入れることで、どの電極にも通電させることができ、通電不良を起こさずに均一性の高いめっきができます。
バレルめっきといっても、めっきする製品によって条件を選定しなければいけません。また、条件といっても「バレルの形状・大きさ」、「バレルの回転数」、「通電ダミーの粒径・量」、「バレルの回転数」など細かく選定する必要があります。バレルだけでなく、めっき液や電流値も製品に合わせて選定する必要があり、弊社は約40年の経験に基づく理論で製品に合った条件を導き出します。