5 「めっきに必要な処理」の章

  1. 01. 綺麗にめっきをするには?
目次

8「めっきの製品適用事例」の章 粉体めっきー微粒子へのめっき技術②

粉体めっきの用途

電磁波シールド用途

私たちの身の回りには数多くの電磁波が存在しており、電子機器・通信機器・健康状態などに悪影響を及ぼす恐れがあります。そのため、不要な電磁波をシールドする必要性があります。

電磁波シールドには様々な方法がありますが、その中の1つに他の金属と比較して導電率が優れている銀や銅を使用する方法があります。

当社の粉体めっき技術と組み合わせることで、電磁波シールド効果がない粉体材料へ付与することができます。また、金属の使用量を抑えることでコスト削減につながります。

主な用途としては以下の通りです。
・電磁波シールドフィルム
・電磁波シールドペースト
・電磁波シールド用塗料

電磁波シールド用途
電磁波シールド用途

異方性導電フィルム(ACF)

異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film  ACF)とは、熱硬化性の樹脂中に導電性微粒子を均一に分散させた樹脂フィルムです。この中に搭載されている導電性微粒子の多くは、数µmの樹脂粉末にめっきを施したものが使用されています。

回路基板の間にACFを設置して熱と圧力をかけると電極の凸部に接触するフィルムにのみ圧力がかかります。フィルム内の導電性微粒子が電極に挟み込まれる形で縦方向には導電性を有し、圧力のかからなかったフィルムは絶縁性を有することになります。縦方向には導電性、横方向には絶縁性が保たれる異方性が形成されるため、上下電極間の通電、隣接電極間の絶縁を一括して行うことができます。

異方性導電フィルム
異方性導電フィルム用途

焼結促進

焼結とは、粉末を加熱すると粉体が固まって、緻密な物体ができる現象です。粉体にめっきすることで、焼結のお手伝いをすることができます。

①低温での焼結
セラミックスなどの粉末は融点が高いため、焼結には高温が必要とされますが、めっきすることで低温での焼結が可能となります。

②均一な焼結
焼結を促進させるために、バインダーとなる粉末を入れることがありますが、均一に混合できない場合があります。めっきをすることで、バインダーが不要となり、均一な焼結が可能となります。

焼結促進用途
焼結促進用途

ダイヤモンドソーワイヤー

ダイヤモンドソーワイヤーは、ピアノ線の表面にダイヤモンド砥粒を電着して製造された切削工具です。太陽電池や半導体素子用のSi基板は、インゴットと呼ばれる結晶体の塊をウエハ状にスライスして製造されています。その切断はダイヤモンドソーワイヤーによって行われています。

ダイヤモンドソーワイヤーの製造には、めっきによって金属コートされたダイヤモンド砥粒が使用されています。ピアノ線上の砥粒の保持力向上を目的にめっきが行われており、求められる特性としては皮膜の平滑性や耐食性、導電性となります。

ダイヤモンドソーワイヤー用途
ダイヤモンドソーワイヤー用途