”めっき”は、大辞林では、「金属または非金属の固体表面に金属の薄膜を強固に密着させること。」です。
つまり、何らかの物質の表面に金属の薄膜をつけること=めっきする、ということです。
では、めっきすると何が変わるのでしょうか?
何かメリットがあるはずですよね。
めっきをするメリット、意味について、ご説明いたします。
なぜ、めっきが必要なのでしょう?
一般的に、大きく3種類の利点がある、と言われています。
1つ目は、見た目を美しくみせる、「装飾性」。
装飾めっきと呼ばれている技術です。
アクセサリーや、メダルなどの装飾品の中には、ピカピカの金色にめっきされているものがあります。
水洗金具も、高級感のある光沢のある銀色にめっきしているものがあります。
身近に目に入るめっき品としては、この装飾用途のめっきが多いのではないでしょうか。
2つ目は、金属の錆びを防止する、「防食性」。
防錆めっきと呼ばれている技術です。
鉄は錆びやすいため、鉄の表面にに錆びにくい金属をめっきすることで、錆びにくくすることができます。
ガードレールやボルトやナットなど、金属部品の表面にはこの防食めっきをされているものが多いです。
3つ目は、錆防止以外の別の機能を付与する、「機能性」。
機能めっきと呼ばれている技術です。
例えば、電子機器の部品同士を接合するために、めっきが用いられます。(接合めっきと言われることもあります)
電子機器の内側、見えないところに使われているため、あまり気付きませんが、実は、現代のデジタル社会には必要不可欠な技術の1つです。
当社では、防錆めっきと機能めっきを行っております。
この2つのめっきについては、別の単元で、詳しくお話させていただきます。
冒頭で、何らかの物質の表面に金属の薄膜をつけること=めっきすると説明しました。
……めっきをしている当社からすると、そんなにあっさりとした言葉では片付かないよ!と思ってしまいます。
めっきは一見、単純そうに見えます。
しかし、実際の”めっき”の世界は、単純な世界ではありません。
むしろ逆で、未だ解明されていないことが多く、今まさに最先端の開発が進んでいる世界です。
あまりに多岐にわたるので、”めっきのKIYO科書”では、目次ページに「単元から選ぶ」ボタンを作っています。
単元の見出しから、読みたい部分だけピックアップして読んでいただいて構いません。
”めっきのKIYO科書”を通して、めっきの面白さを少しでも感じ取っていただければ幸いです。
さて、次は、「めっきをつける方法」について、お話致します。