アルマイト処理とは、アルミニウムの表面を人工的に酸化させて、硬くて丈夫な保護膜(酸化皮膜)を作る技術です。この皮膜によってアルミニウムは錆びにくくなり、傷もつきにくくなります。また、皮膜に色をつけることもできるため、見た目を美しく仕上げることも可能です。
一方、めっきとは、金属やプラスチックなどの表面に薄い金属の膜を形成する技術です。見た目を良くしたり、錆を防いだり、電気を通しやすくするなど、目的に応じてさまざまな金属が使われます。
■具体事例
・鉄や銅、プラスチックなど、幅広い素材に適用できるのが特徴です。
両者の大きな違いは、処理の対象と膜の性質です。
アルマイトは「アルミニウム自身を変化させる処理」であり、めっきは「別の金属を表面に付ける処理」となります。
めっきとアルマイトは、どちらも金属の表面を加工する技術ですが、処理の仕方に大きな違いがあります。通常のめっき処理では、加工する製品を電解槽の陰極(マイナス極)に接続し、金属イオンを表面に付着させて金属膜を形成します。これは、外部から別の金属を「付け加える」方法です。
一方、アルマイト処理では、アルミニウム製品を陽極(プラス極)に接続して電解処理を行います。このとき、アルミニウムの表面が酸化されて硬くて丈夫な酸化皮膜が形成されます。
つまり、アルミニウム自身の表面を「変化させる」処理です。
陽極側でアルミを電解するので、めっきとは逆の原理となります。
このように、
・めっきは陰極側で金属を付ける処理
・アルマイトは陽極側で酸化皮膜を作る処理
というように、電気処理の極性も原理も正反対なのです。
アルマイト処理によって形成される酸化皮膜は、ハニカム構造(蜂の巣状構造)と呼ばれる規則的な形をしています。この構造の中には微細な孔(微細孔)が無数に並んでおり、まるで小さな筒が密集しているような状態です。
この微細孔は、後から染料や潤滑剤などを浸透させるための通り道として利用されます。染色アルマイトでは、この孔に色素を入れることで美しい色合いを持つ表面に仕上げることができます。また、封孔処理を行うことで、孔をふさいで耐食性や耐久性をさらに高めることも可能です。
アルマイト皮膜は「硬くて丈夫な保護膜」であると同時に「機能性を持たせるための構造」となります。
当社では、白アルマイト、黒アルマイト、硬質アルマイトを中心に部分アルマイト、厚膜アルマイトなどにも対応しておりますので、技術ページもご覧下さい。