水をはじく表面にしたい、汚れを付きにくくしたい、部品のすべりや離型性を改善したい。こうした課題に対して、めっきによって表面に撥水性を付与する方法があります。
代表的な技術の一つが、Ni-PTFE複合めっきです。
今回は、撥水めっきの仕組み、Ni-PTFE複合めっきの特徴、フッ素コーティングとの違い、用途について解説していきます。
撥水性は、水滴と固体表面のなす角度である「接触角」で評価されます。接触角が大きいほど水滴は丸くなり、表面に濡れ広がりにくくなります。Ni-PTFE複合めっきでは、PTFEが持つ低表面エネルギーの性質を利用し、金属表面に撥水性や離型性、潤滑性を付与します。
Ni-PTFE複合めっきは、ニッケルめっき皮膜の中に撥水性能を持つPTFE、つまりポリテトラフルオロエチレンの微粒子を取り込ませる複合めっきです。めっき液中に分散したPTFE粒子が、ニッケルの析出とともに皮膜中へ取り込まれることで、金属皮膜でありながらフッ素樹脂由来の機能を持つ表面を形成します。
Ni-PTFE複合めっきをすることで、撥水性の他にも様々な機能を付与することができます。
•撥水性:水滴が広がりにくい
•離型性:樹脂や粘着物が離れやすい
•潤滑性:すべり性を改善
•防汚性:汚れや付着物を抑制
•耐摩耗性:摺動部での機能維持に寄与
•耐食性:ニッケル皮膜としての保護機能も期待できる
Ni-PTFEめっきと同じく撥水性を付与する目的でフッ素コーティングや塗装技術も用いられますが、両者には以下のような特性の違いがあります
撥水めっきは様々な業界で活用されています。以下にその一例を紹介します。
•金型:離型性向上、樹脂付着低減
•医療機器部品:付着抑制、洗浄性向上の検討
•食品・包装関連部品:汚れや付着物の抑制検討
清川メッキでは、PTFE複合めっきの試作から量産まで対応実績があります。撥水性だけでなく、離型性、潤滑性、耐摩耗性など、部品に求められる機能に合わせた皮膜設計をご提案します。水濡れ、付着、すべり、離型、汚れなどでお困りの場合は、お気軽にご相談ください。